top of page

10/30「『日本語学術論文』即時オープンアクセス義務化を巡る論点」(研究・イノベーション学会第39回年次学術大会 企画セッション)

更新日:10月29日

 2023年6月に閣議決定された「統合イノベーション戦略2023」において「我が国の競争的研究費制度における2025年度新規公募分からの学術論文等の即時オープンアクセス(OA)の実現」が政策決定されました。 2024年2月「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」が決定され、2025年度から新たに公募を行う即時OAの対象となる競争的研究費を受給する者(法人を含む)は、学術論文および根拠データが学術雑誌に掲載後、即時に機関リポジトリ等の情報基盤への掲載が義務づけられます。一方で大学や研究者のOA化への準備は十分とはいません。また業務フローの確立は、研究者、研究機関、出版社の合意と協働によりはじめて実現しますが、それぞれの責任の所在はいまだ明確でない部分も多いのが現状です。

 本セッションは、学術論文オープンアクセス(OA)政策の概要の解説をした上で、(著者であり読者である)研究者、大学等の研究機関、そして出版社それぞれの認識、これから求められる対応についての考察を通じて「日本語学術論文のOA実現・促進」を巡る論点を明らかにすることにより、日本語論文の著者、日本語論文をリポジトリに収蔵している研究機関、そして国内学会は「OA化」にどのように向き合っていくべきであろうか。この問いについて広く議論していきます。


開催日時:令和6年10月30日(水)18:00‐20:00 (オンライン開催)

プログラム

はじめに「学術情報の発信および利活用をめぐるステークホルダー」

原田 隆(東京科学大学 主任URA)

第1部「オープンサイエンス時代のオープンアクセス基礎知識」

講演者:

山之城 チルドレス 智子 氏

(Taylor & Francis Group, STM Japan Chapter会員)

第2部「パネルディスカッション:

「日本語学術論文」即時オープンアクセス義務化を巡る論点と対応」

モデレーター:

白川 展之(新潟大学 教育研究院 人文社会科学系 経済学系列 准教授

パネリスト:

山之城 チルドレス 智子 氏

設楽 成実 氏(京都大学 東南アジア地域研究研究所 助教)

高橋 菜奈子 氏(新潟大学 学術情報部 部長)

小泉 周 氏(自然科学研究機構 特任教授)


参加対象者:当該テーマに関心のある方。研究・イノベーション学会会員、年次大会参加申込者以外の方も参加いただけます。(参加費:無料)


参加申込

次に必要な情報を入力ください。


一般社団法人研究・イノベーション学会第39回年次学術大会


参考

即時オープンアクセスの対象は、査読付き学術論文(電子ジャーナルに掲載された査読済み の研究論文(著者最終稿を含む))及び根拠データ(掲載電子ジャーナルの執筆要領、出版規 程等において、透明性や再現性確保の観点から必要とされ、公表が求められる研究データ) です。

学術論文及び根拠データの機関リポジトリ等の情報基盤への掲載 を通じて、研究データ基盤システム(NII Research Data Cloud)上で学術論文及び根拠データが検索可能となり、誰もが自由に 利活用可能となることを目指しています。


内閣府「日本の学術論文等のオープンアクセス政策について」(2024.25,26開催オンライン説明会資料)


国立情報学研究所「NII研究データ基盤(NII Research Data Cloud:NII RDC)の概要」


謝辞:本研究は、次の科研費の成果です。

基盤研究(C) 23K02501 研究代表者 白川展之

「大学評価への計量書誌指標の導入のもたらす人文社会科学研究への逆機能性に関する研究」






最新記事

すべて表示

3/18「イノベーションエコシステムの形成とステークホルダー間の協働のあり方: mercari R4Dにおける研究開発とデータセット提供に関する取組」

株式会社メルカリの研究開発組織「mercari R4D」は、産学官といったコミュニティの枠を超えて共に課題発掘を行いながら、循環型社会への実現に向けて、社会実装を目指した研究開発を行うことを目的に2017年に設立されました。取り組みのひとつとして、フリマアプリ「メルカリ」の...

「学術コミュニケーションと出版」  研究・イノベーション学会第38回  年次学術大会 企画セッション  

2023年度、研究・イノベーション学会「大学経営研究懇談会」(「本懇談会」)は「大学が学術出版をする意義と方向性」をテーマとしたオンライン研究会を定期的に開催してきた。本セッションは、これまでの活動を踏まえ出版を「学術コミュニケーション」の手段の1つと捉え、学術出版の意義、...

Comments


bottom of page